他人への善行は自分に返ってくる

スーパーやコンビニのトイレに入ると、

 

「このトイレは防犯上、従業員も使用させていただきます」

という注意書きをよく目にしますよね。

 

私はあの注意書きを見るたびに

「おっ、今日も大義名分使ってるねえ!!」

と少しテンションが上がってしまいます。

 

あれ、絶対建前ですよね。

本気で店内の防犯に努めようとトイレに入っている従業員ってどれほどいるのでしょうか。

「よし!今日も爆弾やバナナの皮は仕掛けられてないな!」

とか考えているんですかね。

少なくとも私はバイト先の店でたまに勤務中にトイレに入るときは

「ホワワ〜\( ˆoˆ )/ 出すって排泄〜♪」

としか思っていないです。

 

防犯のためとは微塵も思っておりませんし、

(「排泄」を「大切」と掛けた高度なダジャレ)なんて神に誓って考えていないです。

 

ごめんなさい。

 

お店のトイレといえば、

「いつもトイレをきれいに利用していただきありがとうございます」

という貼り紙も

「いつも通りきれいに使ってくれよ」

「というか汚したら出禁にするぞ」

という念がチラリズムしていて趣が深いですよね。

 

これに代表されるような、従業員とお客様という立場上、建前を書くことしかできないけれど結局隠れた本音がチラ見えしている注意書きって意識したら街中の結構いたるところにあって面白いんです。

でもこれ以上挙げていくとキリがなくなってしまうので、とりあえず冒頭の挨拶はこの辺にしてそろそろトイレから出ましょう。

 

「ホワワ〜\( ˆoˆ )/ 出すって排泄〜♪」

 

 

こんにちは。

相も変わらず課題が溜まっているレモンエフです。

挨拶までに600字も使ってしまいました。

 

神様は今頃私に識字能力を与えたことを後悔していることと存じます。

 

今回の投稿では、先週、バイト帰りにコンビニへ寄ったときに起きた出来事について手短に書こうと思います。

 

私はバイト帰りにコンビニに寄るのが好きなんです。

そもそも私がバイトをしていること自体、このブログに書くのは初めてだと思うのですが、それについての話はそのうち詳しく説明することでしょう。

とりあえず今回はまっすぐコンビニに寄ります。

 

バイト後の買い食いは格別で、先週はカップ麺を買って、コンビニの前で食べようと考えていました。

 

カップ麺を買ったら、レジのそばに置いてあるポットでお湯を入れるわけですが、お湯をカップに十分入れたところでちょうどポットのお湯が切れたんです。

そのまま店を出てもよかったのですが、後から私のように買い食いを嗜もうとカップ麺を買うであろう、まだ見ぬ someone が、ポットの湯が切れていたことで世間に失望しては可哀想だと思い、店員さんにポットのお湯が切れたことを使えました。

 

小さな善意です。

 

さて、店の外に出てカップ麺を食べながら自らの善行に恍惚としていると、ホームレスともノンホームレスとも窺えるおじいさんが私に声をかけてきました。

なんだ、と身構えた私に対して家なき爺が放った言葉は

「オレ食べ終わったからそこ座っていいよ」

というものでした。

 

爺は私が店内でカップ麺を買っているときから、コンビニの前で弁当を食べていたようです。私が立ってカップ麺を食べていた様子を見て、座りながら食べるといいという旨を伝えてくれたのです。

 

なんと優しい爺ではありませんか。

第一印象で「家なき爺」とか決めつけてしまった己の軽率さを恥じました。

 

人は助け合いながら生きていることを実感しました。

そういえばよくテレビでモノマネされている、あの国民的先生も似たようなことを言っていました。

爺の小さな善意です。

善意は人に返ってくるというのは本当だったんですね。

 

ちなみに弁当を食べ終えた爺が私に座るよう勧めた「そこ」とは、コンビニ商品の納品の際に使うであろう台車でした。

 

そこは勝手に座っていいのか……?

 

私のもとに返ってきた善意でしたが、結局私は断りました。

「座りなよ」「いや、大丈夫です」

「座った方が食べやすいでしょ?」「ホント、大丈夫ですから」

 みたいなやり取りをして、座ることはありませんでした(私はコンビニ商品ではないから)。

 

それでも、その後弁当を食べ終わった爺としばらく、カップ麺を食べながらたわいのない、本当にたわいのない話をしました。

まあ、このブログの内容も相当たわいもない部類だけど。

 

最後に爺は

「それにしても、店の方だってちゃんとしたベンチくらい置いてくれりゃあいいのになぁ?」

とボヤいていました。

 

……もしベンチを置いたら、この人何時間居座り続けるかわからないから、コンビニの店頭には未来永劫ベンチを置かないほうがいいなと結論づけて、コンビニを去りました。

 

「このベンチは防犯上、従業員も利用させていただきます」

という注意書きが掲示される未来にするわけにはいきませんから。